>" height="9" width="15">大学・大学院入試のための用語辞典
一般受験と社会人受験では、入試に必要な書類や選抜方法、また入学後の授業形式などが異なる。社会人が大学・大学院の受験にスムーズに取り組むために知っておきたい用語を紹介しよう。
【サテライトキャンパス】
郊外にキャンパスをもつ大学が、社会人学生の通学の便を考え、ビジネス街などの都心部に教室を設けて授業を行う学外のキャンパス。一見、大学だとはわかり づらいビルの一室などに開設されていることもある。調べてみたら、自分の会社のすぐ近くにサテライトキャンパスがあったというケースもある。サテライト キャンパスを設ける大学は年々増えてきており、社会人学生にとってさらに学びやすい環境が整備されてきているといえる。
【社会人特別選抜】
一般志願者と区別し、社会人を対象とした特別枠の入試選抜。受験勉強から離れていた社会人が試験を受けやすいように、学科試験を免除して負担を軽減した り、年齢制限・一定年数以上の社会人経験による社会経験を重視するなど、一般入試とは異なる基準を設けているのが特徴。「社会人推薦入試」「職業人特別選 抜」という名称の場合もある。
主に、書類審査、小論文、面接(口述試験)、語学で選抜され、専門科目が課されるケースはさほど多くない。最も重視されるのは、書類の一部である研究計画書(大学の場合は志望理由書)と面接。
【学士・編入学制度】
一 度大学を卒業し、学士をもった人が、大学に編入学することができる制度。主に2・3年時に編入学することができる。募集方法は、一般編入学と学士編入学と を区別している場合もあれば、両者を一括して受け入れている場合もある。また、すべての大学で学士・編入学制度を設けているわけではないので、受験したい 場合はよく調べておこう。最近では医学部でも学士編入学試験を実施し、他学部出身者にも門戸を広げている大学もある。
【研究計画書】
大 学院を受験する際に提出する書類の一つ。どんな目的で、何を、どのように研究していくかを記述し、入学の意欲をアピールする。受験を決めたら、早い時期か ら時間をかけて作成にとりかかるとよい。合否の決定においては、研究計画書の内容が大きなウエイトを占めている。テーマをわかりやすく設定し、自分の社会 経験を踏まえながら、自分の意見を簡潔にまとめると好印象だ。なお、法科大学院(ロースクール)では志望理由書(後述)の提出も併せて求められることがあ る。
【志望理由書】
社 会人が大学・大学院受験の際に提出する書類の一つ。自分がなぜその大学・大学院への進学を志したか、また入学後に学んだ内容を今後どのように生かしていき たいかを1~2枚の用紙にまとめる。大学院受験の際に求められる研究計画書と同様に、大学を受験する場合、ほとんどの大学で課されている。
【昼夜開講制・夜間大学院】
昼夜開講制は、昼間の時間帯に加え、夜間の時間帯(通常18:00以降)にも授業を開講すること。この制度により、学生は、昼と夜の時間帯から学校側が決めた範囲内で授業を選択することができる。
夜間大学院は、昼間に授業を行わず、平日の夜間と週末だけに授業を行う大学院。
最近では夜間や週末の通学だけで卒業・修了できるケースも多いが、昼間にも通学しないと必要な単位を取得できないシステムになっている大学・大学院もある。
【大学院の学位・課程】(修士課程・博士前期課程・博士後期課程・専門職修士課程)
【修士課程】
2年間の修業年限をもつ大学院で学ぶ課程。修了者には「修士」の学位が与えられる。
【博士前期課程】
5年間の修業年限をもつ大学院において学ぶ前期2年間の課程。修了者には「修士」の学位が与えられる。
【博士後期課程】
5年間の修業年限をもつ大学院において学ぶ後期3年間の課程。修了者には「博士」の学位が与えられる。
【専門職修士課程】
専門職大学院における課程。分野ごとの修業年限に応じて、専門職としての学位が与えられる。
【専門職大学院】
研 究者養成を主目的としていた従来の大学院に対して、専門性の高い職業人の育成を目的に掲げた、新しい形態の大学院。修業年限や取得単位は分野ごとの規定が 可能であり、研究指導・修士論文の作成の義務付けもなく、実社会との連携を重視した実務家教員による実務教育が特徴。法科大学院(ロースクール)、会計大 学院(アカウンティングスクール)をはじめ、MBAやMOTプログラム、知的財産、公共政策など、多様な分野に設置されている。修了すると、「○○修士 (専門職)」「○○博士(専門職)」という学位が得られる。別名、“プロフェッショナルスクール”と呼ばれることもある。
なお、ハイレベルの実務教育を実施している大学を総じて、“プロフェッショナルスクール”と呼ぶこともあるので、両者の見極めには注意したい。
【さまざまな大学院】(独立大学院・連携大学院・連合大学院・独立研究科)
【独立大学院】
学部組織がなく、大学院だけで独立した教育・研究機関。一般的には“大学院大学”と呼ばれている。総合研究大学院大学(神奈川県)、政策研究大学大学院(東京都)など。
【連携大学院】
大学外の高度な研究水準をもつ民間の研究所施設、設備・人的資源を活用して教育研究を行っている大学院。
【連合大学院】
複数の大学が協力して教育研究を行う大学院。
【独立研究科】
大学に併設されつつも下部組織としての学部をもたず、複数の学部によって共同運営されている研究科。
【1年制大学院】
2000 年から登場した、社会人を対象とし、1年間という短期年限で実務教育を行う大学院。大学院によっては“プロフェッショナルコース”と呼ぶこともある。1つ の専攻に2年制と1年制の両方を設けている大学院や、必要な単位を修得できれば1年での修了を認める大学院もある。
【通信制大学院】
在 宅でのテキスト履修による通信教育を主体とし、面接指導(スクーリング)によって授業が行われる大学院。学習の成果は、レポートや小テストによって測られ る。面接指導は大学のキャンパスだけではなく、全国主要都市でも実施。その期間は週末を含む連続3日間、夏期の1週間などに設定されており、場所・日程と も、社会人が働きながら受けられるよう配慮されている。通信教育が主体のため、学費は一般大学院の半額程度。地理的・経済的理由で大学院入学を躊躇(ちゅ うちょ)している人でも学びやすいという利点がある。
【長期履修制度】
あ らかじめ申請することにより、標準修業年限を一定期間延長できる制度。夜間開講を実施している大学院での導入例が多い。修業年限を延長することで、通学を 週1~2日に絞ったり、週末だけに集中させたりといった調整が可能になる。また、この制度を利用した場合は、留年した場合と比べて学費が安く抑えられる。 ただし、あらかじめ申請した年数を超えた場合は留年扱いとされる。
【科目等履修生】
正 規入学せずに、自分の関心と必要に応じて、大学の特定の科目について履修登録を行い、正規の学生と一緒に授業を受けられる制度。入学資格については、「高 校卒業以上、またはそれと同等以上の学力を有する」とする場合がほとんど。多くは書類試験のみで選考される。科目等履修生は、単位を取得することが可能で ある。また、テーマに沿った複数の科目をコースにしている大学・大学院もあり、たとえば大学在学時に修得していなかった司書の科目を選んで履修し、資格を 取得するというスキルアップに活用することができる。
【聴講生】
正 規入学せずに、自分の関心と必要性に応じて、大学の特定の科目について履修登録を行い、正規の学生と一緒に授業を受けられる制度。科目等履修生と同様のシ ステムだが、聴講生の場合は単位取得ができない。入学資格については、「高校卒業以上、またはそれと同等以上の学力を有する」とする場合がほとんど。多く は書類審査のみで選考される。必要な学費は、選考料、登録料(入学金)、履修料(聴講料)。
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