2008年2月23日土曜日

文藝春秋 日本の論点2006

日本の論点2006 総目次

■大項目へのJUMP■

(1)世代交代の現場(2)日米外交(3)緊迫の朝鮮半島(4)アジア外交(5)憲法と安全保障
(6)世代交代する日本政治(7)戦後の総括(8)ナショナリズム(9)経済回復と増税
(10)経営の革新(11)新しい働き方(12)行政改革(13)エネルギーと資源
(14)テロと危機管理(15)都市と地域の再生(16)ネット社会(17)知的財産
(18)環境保全(19)少子高齢化(20)現代医療(21)生命倫理(22)教育の可能性
(23)親と子(24)法制度(25)犯罪と償い(26)世相(27)スポーツ


(1)世代交代の現場 2006年新しい現実
論点1 団塊退職で日本はどうなる
団塊世代がまた時代を変える――自由と活力の「黄金の一〇年」が始まる(堺屋太一)
団塊老人が偉そうに闊歩する――「うっとうしい一〇年」がやってくる(小田嶋隆)
■データファイル 団塊世代の退職で技術・技能の伝承は大丈夫か?

論点2 勝ち組・負け組社会とは何か
景気回復では解消できない危機――それは若者が希望を失う社会の到来だ(山田昌弘)
■データファイル 日本社会の格差はどこまで広がったのか?

論点3 日本人アスリートが勝つには
武士道精神で勝つ――なぜ私がふたたび世界の舞台でメダルを獲れたか(為末 大 )
■データファイル 世界で勝てるランナーはどこがちがうのか?

論点4 問題生徒を立ち直らせるには
『普通』の生徒が危ない! 道を見失った子どもは大人の本気を待っている(義家弘介)
■データファイル なぜ学校で暴力事件が多発するのか?

論点5 敬語の乱れをどう考えるか
敬語はコミュニケーション上の調整手段と考えれば誤用も認められる(秋月高太郎)
敬語は「上下関係」の認識を表現する語彙の体系。乱れ容認論を排す(萩野貞樹 )
■データファイル 国語力の低下と敬語の乱れはどこまで進んだか?



(2)日米外交
論点6 外交の軸足は米国かアジアか
「膨張する中国」の脅威――日米同盟の重要性はかつてなく高まっている(中西輝政)
東アジア共同体を視野に日米同盟を活用し、バランスある能動的外交を(田中 均)
■データファイル 中・印の台頭に日本はどう対応するのか?

論点7 アメリカの本当の敵は誰か
アメリカの真の敵はテロリストとその支援国だ。中国もそうなる可能性大(ゲーリー・シュミット)
ベトナム戦争の失敗を繰り返すな。敵は特定の国ではないことを認識せよ(ジョン・ジュディス)
■データファイル アメリカはテロとの戦いから抜け出せるのか?

論点8 知日派を育てるべきか
堅固な日米関係を築くには少数の知日派育成より多数の関心を惹起すべし(阿川尚之)
■データファイル 米国の知日派とは何か? なぜ減っているのか?



(3)緊迫の朝鮮半島
論点9 金正日総書記の戦略とは何か
金正日は核を手放すつもりはない。核拡散を防ぐために日米同盟の強化を(重村智計)
■データファイル 北朝鮮への支援は核開発の放棄につながるか?

論点10 拉致被害の実態とは
拉致被害者の数一〇〇人以上。すべての人を救出する以外解決の道はない(荒木和博)
■データファイル 日本はなぜ拉致被害者を取り戻せないのか?

論点11 韓国の親北朝鮮の意味とは
危険! 韓国の北朝鮮化。中・朝・韓三国同盟が日本を包囲する恐れあり(萩原 遼)
■データファイル なぜ韓国は反日・親北に傾くのか?



(4)アジア外交
論点12 北方領土をどう取り戻すか
「潜在主権」の確認から切り込めばプーチン在任中に北方四島は取り戻せる(佐藤 優)
■データファイル 北方四島の返還交渉はなぜ行き詰まったのか?

論点13 東アジア共同体は実現するか
東アジアで欧州流の統合は不可能。だが経済・文化の共同歩調は意味がある(小倉和夫)
■データファイル 東アジア共同体構想を妨げる要因とは?

論点14 人民元切上げで何が起きるか
まだ「強い」人民元――タイミングを見はからい、大幅切上げの可能性あり(行天豊雄)
■データファイル 人民元切上げが世界経済に及ぼす影響は?



(5)憲法と安全保障
論点15 憲法前文を改めるべきか
憲法前文の本質は米帝による米定の日本国抹消案。あえて掲げるわが試案(西部 邁)
非戦のメッセージがこめられた現行憲法――前文を改める必要なし(渡辺 治)
■データファイル 各国の憲法は前文に何を盛り込んでいるか?

論点16 九条を改正すべきか
九条改正と基本法制定。この両輪なくして日本の安全保障は完成しない(村田晃嗣)
「一般市民を殺さない」国際貢献のためには九条を改正してはならない(伊勢崎賢治)
■データファイル 憲法九条改正で自衛隊は自衛軍になるのか?

論点17 米軍再編にどう対応すべきか
日本防衛の対象は日本周辺のみにあらず。世界規模の米軍再編と協同せよ(志方俊之)
米軍再編で自衛隊は米軍の一員になる。危険な集団的自衛権の行使は必至(前田哲男)
■データファイル 米軍再編で日本の負担は増えるのか?

論点18 文民統制はどうあるべきか
文民統制とは官僚支配のことではない。軍事を語れる政治家こそ必要(石破 茂)
■データファイル 制服組と背広組の間にはどんな対立があるのか?



(6)世代交代する日本政治
論点19 新リーダーの最優先政治課題
財政再建と年金改革そして憲法改正――これらはけっして手を緩めてはならない(安倍晋三)
グローバル化と人口減少社会では、簡素で効率的な政府の実現が不可欠(谷垣禎一)
税金の無駄遣いをなくし、税金の使い道を変える――行革なくして増税なし(前原誠司)
「坂の上の雲」を目指すより、縮小均衡で財政再建を達成するのが本道(枝野幸男)
国の事業はできるかぎり地方と民間に。そして憲法九条は自衛隊の明文化を(高木陽介)
リーダー交代。だが古い構造が壊れたあと彼らは国民に何を提示するのか(田原総一朗)
■データファイル '89~'05世界のなかの日本――「自立」への道のり

論点20 参議院の存在意義とは
「参議院が国会の暴走を防ぐ」は建て前。一院制こそが国会を機能させる(衛藤征士郎)
自ら参議院を形骸化させておいて、だから「無用」だと、何をいうか(荒井広幸)
■データファイル 参議院はほんとうに必要か――二院制とは何か?



(7)戦後の総括
論点21 太平洋戦争とは何だったのか
「あの戦争」を、侵略でもなく聖戦でもなく「歴史」として語り継ぐ時が来た(保阪正康)
アメリカ的歴史観が破綻したいま、「あの戦争」の本当の意味が見えてくる(佐伯啓思)
■データファイル 戦後、太平洋戦争はどのように解釈されてきたか?

論点22 東京裁判をどう評価すべきか
日本人よ、東京裁判と訣別せよ。過去への問いを歪めないために――(福田和也)
■データファイル 東京裁判は「勝者による復讐」だったのか?

論点23 靖国問題とは何か
国民の鎮魂――靖国神社とは、日本人の死生観と日本文明の象徴である(櫻井よしこ)
靖国問題の核心とは「A級戦犯」分祀ではなく、政教分離原則の変更だ(高橋哲哉)
■データファイル 首相の靖国参拝の何が問題なのか?



(8)ナショナリズム
論点24 日本人にとって皇室とは何か
短絡すぎる女系容認論。男系主義の歴史的重みを認識し、慎重な議論を(大原康男)
国民が支持する女性天皇――象徴天皇のかたちは時代に応じて変わる(高橋 紘)
■データファイル 女性天皇の容認は既定路線なのか?

論点25 歴史の共同研究は可能か
一国史から東北アジア史へ――それが歴史認識の相克に曙光をもたらす(姜 尚中)
「アジア」の意味さえ国ごとに違うのに歴史認識の共有などありえない(松本健一)
■データファイル 日韓の歴史解釈にはどのぐらい隔たりがあるか?

論点26 中国の「反日」との向き合い方
中国の反日は政策である。日本はその意図を見抜き、いまは痩せ我慢するとき(小島朋之)
反日デモは「愛国教育」のせいにあらず。日本人は中国の変化を知らない(朱 建栄)
■データファイル 反日デモの背後にある中国の国内事情とは?



(9)経済回復と増税
論点27 景気は踊り場を脱したか
民需主導の景気回復がつづく――いざなぎ景気を超える可能性もある(河野龍太郎)
景気回復は楽観的すぎる――個人消費、設備投資とも今後は鈍化する(石田和彦)
■データファイル 「踊り場脱却」宣言――デフレ終息はいつか?

論点28 財政危機は乗り越えられるか
量的緩和継続は財政泥沼化の元凶。即刻、政策転換し、金利を正常化せよ(水谷研治)
■データファイル 膨らむ財政赤字――量的緩和の解除はいつか?

論点29 増税は不可避か
サラリーマンへの増税なしに、少子高齢社会での財政再建はできない(石 弘光)
大増税より、まずは歳出削減が先――税の不公平解消も急務(湯元健治)
■データファイル サラリーマン増税は国民の支持を得られるか?

論点30 相続税は高いか
相続税一〇〇パーセントこそ超高齢社会を活性化する究極の税制である(和田秀樹)
相続税を廃止し、相続人の自由にさせるほうが経済活性化の効果がある(平野拓也)
■データファイル 相続税の税率引き下げは経済の活性化を促すか?



(10)経営の革新
論点31 企業は誰のものか
「会社は株主のもの」を徹底しなければ日本企業は世界で生き残れない(藤巻健史)
「会社は株主のものだ」と思う人間の眼中には、働く者の姿などない(内橋克人 )
■データファイル ヒルズ族の台頭が企業に及ぼした波紋とは?

論点32 なぜ企業の不祥事が続くのか
法令遵守は受け身――全社員に企業の社会的責任を問い直す時がきた(平田雅彦)
■データファイル 企業倫理の再生に必要なものは何か?

論点33 どうすれば売れるのか
ここがおかしい日本の営業。製造部門の成功を手本にすればモノは売れる(宋 文洲)
■データファイル 売れない時代に確実にモノを売る秘訣とは?

論点34 福祉は自己責任か国家か
年金も医療も税金でまかなうのが公平で効率的。企業は福祉から撤退せよ(橘木俊詔)
■データファイル 福祉の担い手にふさわしいのは国か、企業か?



(11)新しい働き方
論点35 新会社法は起業を楽にするか
起業は何度でもやり直しがきく――私がLLP第一号を設立して思うこと(山田真哉)
■データファイル 新会社法は経済活性化の起爆剤となるか?

論点36 成果主義に問題はないか
管理職の扱い方を間違った成果主義が日本企業の強みを殺いでいる(城 繁幸)
■データファイル 成果主義はなぜ従業員に受け入れられないのか?

論点37 就活・受験で成功するには
「自分はできる」とアピールせよ――その意志さえもてば本当にそうなる(樋口裕一)
■データファイル 就職戦線の勝敗はどこで決まるのか?

論点38 ニートの増加をどうみるか
ニート、何と優雅な……。老後は生活保護を受けて暮らすのですか?(奥谷禮子)
ニートの若者と定年退職組で「もうひとつの日本」が創れる(二神能基)
■データファイル ニートの増加が社会と経済に与える影響とは?

論点39 サマータイムを導入すべきか
北海道サマータイム実験の顛末――本格導入の経済効果は一一六五億円(石水 勲)
サマータイムは企業社会に際限のない長時間労働をもたらすだけである(鴨田哲郎)
■データファイル サマータイム導入で余暇は増えるのか?



(12)行政改革
論点40 郵政民営化は正しかったか
郵政民営化は「民」の金を「民」が取り戻すための不可避な選択であった(加藤 寛)
「郵政民営化で財政再建」は大ウソ。その実態は利益政治と民業圧迫である(金子 勝)
■データファイル 郵政民営化でほんとうに資金の流れは変わるのか?

論点41 政府系金融をどう改革するか
政府系金融の存在理由はもうない――最終的には民営化か廃止が望ましい(井堀利宏)
改革は必要。だが市場の失敗を補完できるのは政府系金融だけである(水口弘一)
■データファイル 政府系金融と民間金融の役割の違いとは?

論点42 公務員制度改革をどうするか
天下り防止は転職情報の提供から。わが「公務員転職支援サイト」の試み(山本直治)
■データファイル 「小さな政府」は実現できるか?

論点43 道路公団民営化は成功したか
道路公団改革の成果あり。国民の利益を阻害しているのはメディアのほうだ(猪瀬直樹)
■データファイル 道路公団民営化で経営の効率化は実現できるか?



(13)エネルギーと資源
論点44 日本のエネルギーの未来とは
エネルギー価格高騰は今後も続く。長期の国益を見据えた資源戦略を(内藤正久)
■データファイル 激化する資源外交に日本は勝てるか?

論点45 リサイクルは機能しているか
利害の衝突は容器包装リサイクル法がやっと実力を発揮し始めた証拠(安井 至)
■データファイル 容器リサイクルをうまく機能させる決め手とは?



(14)テロと危機管理
論点46 テロから都市を守れるか
予防こそ最高の危機管理である――日本版CIAの創設を急げ(佐々淳行)
テロ対策に名を借りた過剰防衛が未曾有の監視社会を現出させる(斎藤貴男)
■データファイル 日本のテロ対策はどこまで進んでいるか?

論点47 原発の地震対策は大丈夫か
警戒!! 東海大地震――予想震源域の中心に建つ浜岡原発は即刻停止せよ(茂木清夫)
■データファイル 全国で相次ぐ大地震――危機管理は万全か?



(15)都市と地域の再生
論点48 弱小自治体が自立するには
郷土愛が役場を変えた――合併を拒否したわが矢祭町が成し遂げたこと(根本良一)
■データファイル 平成の大合併、勝ち組・負け組の分かれ目とは?

論点49 自治体のコスト削減は可能か
地方公務員の極楽ライフは続く――全国一律の給料水準が元凶だった(村野まさよし)
■データファイル 地方公務員の厚遇がなぜ長年まかり通ってきたのか?

論点50 1%条例で地域復活はなるか
「市税1%支援制度」は地域への関心を高める新しい自治のありかただ(千葉光行)
「市税1%支援制度」は市民の政治参加を制限し民主主義を後退させる(神野直彦)
■データファイル 1%条例はNPOを育てるか?

論点51 商店街の再生には何が大切か
活気あふれる街づくりには、地域の個性を生かすための規制が必要である(松原隆一郎)
中心市街地の空洞化は当事者の努力不足にすぎない――規制など不要(中沢孝夫)
■データファイル 寂れる地方の市街地――活性化には何が必要か?

論点52 公立美術館・博物館は必要か
公立美術館冬の時代に、わが金沢21世紀美術館がなぜ人気を集めるのか(蓑 豊)
■データファイル 民間ノウハウ導入で公立美術館は生まれ変わるか?



(16)ネット社会
論点53 個人情報流出をどう防ぐか
迷走する「個人情報保護法」対策。まずは「うっかり流出」に目を向けよ(岡村久道)
■データファイル 保護する情報・公開する情報をどう見きわめるか?

論点54 ブログはマスコミを変えるか
古くて新しいメディア=ブログとSNSが言論空間を拡大、深化させる(北田暁大)
■データファイル インターネットは既存メディアを飲み込むか?



(17)知的財産
論点55 知財高裁は機能するか
特許無効審判の欠陥――中小企業に泣き寝入りを強いて何が知財立国か(生越由美)
■データファイル 「知的財産高等裁判所」とは何をするところか?

論点56 著作権保護をどう考えるか
時代に逆行する著作権法改正――過剰な保護は文化資産の共有をはばむ(富田倫生)
著作権がクリエーターを潤さず、TV局や業界を肥らせる不合理を糺す(穂口雄右)
■データファイル デジタル時代、著作権の保護と利用はどう変わる?

論点57 コンテンツ産業の未来は
アニメやゲームで世界を席巻し続けるには自国の文化に対する愛が必要だ(杉山知之)
■データファイル 「オタク大国」日本にコンテンツ立国は可能か?



(18)環境保全
論点58 環境税は必要か
環境税を社会保障財源に回せば環境負荷と保険料負担を同時に抑えられる(広井良典)
■データファイル 環境税導入でCO2排出量は削減できるのか?

論点59 富士山は世界遺産になれるか
富士山をごみのない山にする――世界遺産登録をめざす前にすべきこと(野口 健)
■データファイル 世界遺産に登録されると何がどう変わるのか?



(19)少子高齢化
論点60 少子化対策は有効か
出産は社会的事業――男女共同参画と育児保険で出生率は回復できる(坂東眞理子)
子どもが減って何が悪い。〈男女共同参画が少子化を防ぐ〉は欺瞞である(赤川 学)
■データファイル なぜ夫婦は「理想の子ども数」を実現できないのか?

論点61 外国人労働力を導入すべきか
地方都市からの発信――外国人と共生するためのわが市の取り組み(北脇保之)
低賃金労働者受け入れによって、国民はこれだけのツケを払わされる(森永卓郎)
■データファイル 外国人労働者の受け入れ態勢は整ったか?

論点62 介護予防は役に立つか
介護予防を導入し高齢者の自立を促さなければ制度の維持はむずかしい(高橋紘士)
高齢者の筋トレはかえって危険。予防給付は介護保険の理念を後退させた(岡本祐三)
■データファイル 「介護予防」はなぜ導入されたのか?



(20)現代医療
論点63 医療事故をどう防ぐか
医療事故の究明方法の未熟とマンパワー不足が信頼関係を崩壊させる(森 武生)
医療事故をなくすには患者込みのチーム医療と医師免許更新制の実現を(勝村久司)
■データファイル 医療ミスを繰り返すリピーター医師を減らせるか?

論点64 医療改革はどこへいくか
医療費の抑制は超高齢時代の要請――改革の要は効率化と重点化だ(西室泰三)
日本の医療費は高くない。採算重視の医療改革は患者切り捨てにつながる(鈴木 厚)
■データファイル 「国民の安心」と医療費抑制は両立できるのか?

論点65 がん撲滅に何が必要か
がん撲滅のカギはタバコ対策、検診体制の見直し、治療水準の格差解消(垣添忠生)
がん撲滅の主役は患者。全情報が提供されなければ治療に納得できない(中澤幾子)
■データファイル 全国どこでも標準治療が受けられる時代は来るか?

論点66 アスベスト禍はまだ広がるか
遅すぎたアスベスト対応――二〇四〇年までに一〇万人の犠牲者が出る(村山武彦)
■データファイル アスベスト汚染はどこまで広がっているのか?



(21)生命倫理
論点67 出自を知る権利を認めるか
ドナーの匿名性あっての生殖補助医療。出自情報の全面開示は時期尚早か(吉村泰典)
遺伝上の親を知ることは子どもの権利――親の都合より優先する(金城清子)
■データファイル 遺伝上の親の情報はどこまで開示すべきか?

論点68 着床前診断を許すべきか
着床前診断は優生思想ではない。日本でだけ認めないのは倫理に反する(大谷徹郎)
着床前診断はまだ研究途上――安易な拡大は優生的選択につながる(山中美智子)
■データファイル 着床前診断は命の選別か、不妊夫婦への福音か?



(22)教育の可能性
論点69 ゆとり教育は失敗だったのか
ゆとり教育の見直しには学力低下だけではないもっと大きな理由がある(苅谷剛彦)
ゆとり教育の見直しは拙速。「詰め込み」と「競争」では学力は向上しない(尾木直樹)
■データファイル 学力低下の本当の原因は何か?

論点70 学校は変わるか
「生徒のために死ねるか」教師の心に火をつけた私の学校再建記(渡邊美樹)
■データファイル 教育制度改革はどこまで進んでいるのか?

論点71 小学校に英語を導入すべきか
小学校に英語は要らない――「早期教育で勝ち組」は大いなる幻想である(大津由紀雄)
■データファイル 早期教育で本当に英語が使えるようになるのか?

論点72 産学連携のどこが問題か
「役に立たない学問」を大切にする精神が失われた国家は衰退しかない(藤原正彦)
■データファイル 産学連携で大学は本当に生き残れるか?



(23)親と子
論点73 いま子供に何が起きているか
子供の異変――それは過剰な教育とテレビまかせの育児が与えたストレス(藤原智美)
■データファイル どんな生活習慣が子どもの心身を蝕んでいるのか?

論点74 家庭内殺人の病理とは
親殺しは権力闘争だ。子どもの自立心がそこなわれるとき悲劇は起こる(斎藤 環)
データファイル なぜ子どもが家族を殺す事件が多発するのか?

論点75 児童虐待はなぜ減らないか
よい子を期待するしつけが虐待を生み、優等生を犯罪に走らせる(長谷川博一)
データファイル なぜ虐待の存在を知りながら悲劇を防げないのか?



(24)法制度
論点76 弁護士は変わるか
弁護士が疑う、弁護士の良識――法律家人権団体にそびえる「バカの壁」(木村晋介)
■データファイル 法律家への門戸はどのくらい広がったのか?

論点77 裁判員制度は実現できるのか
裁判員制度の難関は知識と経験の違う法律家と市民が行う評議にあり(森野俊彦)
■データファイル 裁判員制度の導入で裁判がどう変わるのか?

論点78 死刑制度は廃止すべきか
遺族の心を癒さなかった死刑執行――私が死刑制度に疑問を感じる理由(原田正治)
死刑制度は存続すべき。執行停止法は、国民を騙す姑息な手段である(土本武司)
■データファイル 死刑廃止をめぐる議論はどう変遷したか?



(25)犯罪と償い
論点79 快楽殺人がなぜ多発するのか
日本社会のアメリカ化・ハイテク化が性的快楽のための殺人を生んだ(作田 明)
■データファイル 猟奇的な殺人事件に共通するものとは?

論点80 なぜ人は詐欺にあうのか
だまされるのが人の本質――日頃の思考訓練があなたを詐欺から守る(菊池 聡)
■データファイル 日々進化する詐欺の手口を封じる手立てとは?

論点81 性犯罪者情報を公開すべきか
性犯罪者への温情は無用。犯罪者情報登録制度を整え、地域に情報提供を(諸澤英道)
情報公開は人権侵害の恐れあり。性犯罪の防止は矯正と保護の連携を(藤本哲也)
■データファイル 性犯罪者はなぜ繰り返し同様の犯罪をおかすのか?

論点82 犯罪被害者をどう救済するか
犯罪者の更生など幻想。「賠償モデル」を採用し一生かけて償わせよ(中嶋博行)
■データファイル 犯罪被害者基本法で被害者救済は万全か?

論点83 日本の刑務所は改善されたか
刑務所を福祉の代替施設にしてはならない。処遇困難者に社会復帰の道を(山本譲司)
■データファイル 増え続ける受刑者をどう処遇するか?



(26)世相
論点84 動物園の存在意義とは何か
「行動展示」が伝える驚きと感動――旭山動物園に日本一、人が集まる理由(小菅正夫)
■データファイル 動物園は教育施設か見せ物か?

論点85 自殺増加を食い止めるには
年間自殺者三万人時代――心の病の早期発見で悲劇は十分予防できる(高橋祥友)
■データファイル 自殺者数を減らす有効な手立てはあるか?

論点86 景観をどう守るか
摘発せよ、市民! 美しい街づくりは、極彩色看板の撤去から(伊藤 滋)
■データファイル 景観法施行で日本に美しい景観はよみがえるか?



(27)スポーツ
論点87 スポーツ外交の意義とは
スポーツこそ日本の外交手段――サッカー日本代表が貢献するもの(平田竹男)
■データファイル スポーツにおいて政治的駆け引きはどれだけ重要か?

論点88 プロ野球人気は回復したか
YGは首都圏へ帰れ。タイガースの勝利は地方の時代の勝利である(井上章一)
■データファイル プロ野球改革元年、成果はあったか?

論点89 大相撲人気は復活するか
昭和の相撲人気はもう戻らない。その前の小規模経営に戻すとき(小谷野敦)
■データファイル 外国人力士の活躍は相撲人気の低迷を救えるか?

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